むじーく店長が初めて生エルヴィスを体験出来たのが、1994年アトラクションズとの名古屋公演でした。まだまだ若輩者で、それ以前のソロ生ライヴというのは未体験だったのですが、幸運なことに昨年の海外出張時にロンドンで観ることが出来たので、これが2回目のソロと言うことになります(せっかくなのでピンボケ写真ですけれど、一応貼っておきますね)。
Elvis Costello at Meltdown Festival 2010 pix taken by musique69.com |
その時のつぶやきは、終演後にツイートしていたのでよければどうぞ ↓
なので、ソロ・ライヴの雰囲気だけは覚えていたのですが、今回は何と言ってもホームタウン大阪なのでこちらの気合いも入るというものです。事前に東京2公演のセットリストだけは知っていたのでそれ以上のモノを、と1999年大阪公演での感動を覚えている身としてはつい贅沢な気分に。
フライヤーの写真と同様に、ずいぶん痩せた姿に体調でも崩しているのかな、と心配していたのですが、まさかというほどに素晴らしいパフォーマンス!年齢による衰えを感じさせることのない、艶やかでいて、かつパワフル、そして時には繊細な極上のヴォーカルに年甲斐もなくうっとり。
ありがたいことにエルヴィスからは非常に近い距離で体感出来たのですが、驚いたのはそのギターテクニック。荒っぽいと言えば荒っぽいのですが、それでもこんなにフィンガーピッキングで押し通す姿というのは見たことがなかったので、多彩な楽曲の世界観を表現するのには非常に適したものだと思いました。凄くギター上手くなってる!
ついでに個人的な驚きが、別にもう一つ。アコギを掻き鳴らしながら、ベース音を加えるのに薬指でなく小指を使っていたこと。小指が長いっ!ネックをグリップスタイルで握り込んでいるのに、あんな運指が出来るのは反則です。笑
セットリスト自体は、本編では特に驚きもないものだったのですが、「Either Side of the Same Town」「Everyday I Write the Book」「A Slow Drag with Josephine」が個人的には気持ちよかったし、テンションコードを派手に使いまくっていたロックチューン「Bedlam」では自在なアレンジ力も見せつけてくれて最高!
特筆すべきはアンコール。まぁアンコールが本編に匹敵するほど長いというのも、エルヴィスならでは、ですが、フィンガーピッキングで奏でられる「Beyond Belief」という意外性にやられ、日本人だと腰砕けになること請け合いの「Smile」「She」連発、そして「I Cried for You(もしかして初演?)」、また「Sweet Mama Hurry Home」などでしっとり聴かせたのも、尋常じゃなくハイレベルなヴォーカルパフォーマンスと繊細なフィンガーピッキングによるアレンジが組み合わさった成果かと。ただただ素晴らしい!
残念ながら東京公演ほどの盛り上がりではなく、曲数も少なくなりそうで焦ったけど、そんなことはさておき、唯一無二のエルヴィス節が堪能出来た素敵な一夜になりました。ありがとう!
Elvis Costello "solo" Live at Sankei Hall Breeze, Osaka, Japan on March 3rd, 2011.